京都府立京都学・歴彩館
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百合百話 (ひゃくごうひゃくわ)

65.漢文ワークショップで東寺百合文書がテキストに取り上げられました

2017-04-17

今回は、昨年夏に南カリフォルニア大学で開催された漢文ワークショップをご紹介します。

 

南カリフォルニア大学(University of Southern California, USC)で毎年夏に開催される漢文ワークショップは、日本の歴史・文学・仏教・美術を研究しているアメリカの大学院生が参加して、いわゆる変体漢文といわれる文体をもった史料の読解と英訳に集中的に取り組むプログラムです。

 

このプログラムでは年ごとに、ある時代や歴史的テーマに焦点をあてて史料を選んでいて、これまでに、「中右記」「小右記」「玉葉」などの記録類から「東大寺文書」「室町幕府法」まで、様々な素材と時代を扱ってきたそうです。

 

さて、2016年の漢文ワークショップでは、東寺百合文書がテキストとして取り上げられました!

中世荘園や東寺関係史料の研究を専門とされている高橋敏子先生(東京大学史料編纂所)が、USC歴史学部のJoan Piggott(ジョーン・ピジョー)先生とともに大学院生の指導にあたられました。

 

高橋先生からいただいた写真をご覧ください。

 

漢文ワークショップは、キャンパス内の東アジア図書館で開催されます。

東アジア図書館は、Doheny Library(ドヒニーライブラリー)という図書館の中にあり、担当の先生方の精力的な収集によって、日本・中国・朝鮮関係の図書が驚くほど充実しているそうです。

 

Doheny Library(ドヒニーライブラリー)

Doheny Library


東アジア図書館入口

Doheny Library内にある東アジア図書館入口

 

東アジア図書館内の様子

東アジア図書館内の様子

 

テキストは、主に『東寺百合文書を読む よみがえる日本の中世』(思文閣出版、1998年)の中から選択し、評定引付や置文など寺僧の組織に関することをはじめ、後七日御修法・御影供などの宗教行事に関する史料、後宇多上皇院宣や足利尊氏御判御教書、織田信長禁制といった公家・武家関係の文書、そして久世荘や太良荘などの荘園関係文書の英訳に取り組まれたそうです。

 

ワークショップの風景(1)

ワークショップの風景(1)

 

ワークショップの風景(2)

ワークショップの風景(2)

 

英語と漢文は、語順が「主語+述語+目的語」というところは似ていますが、だからといって、英語圏の人たちが容易に漢文を読解できるわけではありません。

同じ漢字で表す文字にも、いくつか異なる意味があったり、微妙なニュアンスの違いなどもあるため、英語表現の使い分けに相当苦労されたと思われますが、参加された大学院生の皆さんは熱心に取り組まれていたそうです。

 

なんと、今回の漢文ワークショップでアメリカの大学院生が取り組んだ東寺百合文書の英訳文が、漢文ワークショップのホームページで公開される予定です。

 

漢文ワークショップ トップページ

漢文ワークショップ トップページ

 

漢文の英訳文にご関心のある方は、ぜひ漢文ワークショップのホームページをご覧ください。

http://dornsife.usc.edu/ppjs/kambun-workshop/

 

お問い合わせ先
京都府立京都学・歴彩館

京都市左京区下鴨半木町1番地29

電話番号:075-723-4831

URL :
http://www.pref.kyoto.jp/rekisaikan/
E-mail:
rekisaikan@pref.kyoto.lg.jp

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